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こざかしい!!

奨学金の面接話、『フランス語ハ話せマスカ?』(8月3日)の続きです。

語学面接。
最初はタダなんとなく思いついたことを聞いてました。
でもそれじゃフェアじゃなくなるかもしれないから、すぐに質問を固定することにしました。
質問は3つ。
1:もし奨学金(奨学金はアラビア語で書いてあげた)をもらえたら何を学び  たいですか?
2:あなたの村には何人の人が住んでいますか?
3:勉強を終えたら将来何になりたいですか?
これを俺が紙に書いておいてそれを声を出して読んでもらう。
はっきり言って理解するのは簡単です。高校卒業者ですから。

読んでもらったあと、さらにこの質問に英語で答えてもらう。これが結構みんな苦労してました。私たちと同じでなかなか英語を話す機会がないようです。でもそんな中で出来そうな人にはプラスアルファで答えに関連した質問はしました。

そしてもう一つ。アラビア語で書いてある単語を英語で言ってもらいもしたんです。
『結果(result)』『目的(purpose)』『選挙(election)』『住所(address)』にあたるアラビア語4つを用意。これはほとんどの人が『選挙』が分からなかった。あーこの国には『選挙』って言葉は要らないのかなー?と感じたひと時。

面接はおおむね順調。あっついし、おなかも減ってたけど、一人一人答えることも違うし、結構おもしろかったんです。

ところが。
残りの面接も10人を切ったあたりでしょうか。一人評価の困る女性が出てきました。話すほうはあんまりだったのに、単語はスラスラっと答えたんです。そう、『選挙(election)』ですら。ただ、speakingの時に『歴史(history)』という単語も言えなかった子ですから、少々心にわだかまりを残しながらもさすがに一番いい評価はあげませんでした。

そして次の男性。こいつがまずかった。下手うった。
年齢を聞いて「18(eighteen)」すらやっと搾り出した感のこの学生。
最後の単語テストを(発音はともかくとして)またまたスラスラ答えやがった。もちろん「ブラボー」(こちらでは良く使う)と言ってやったさ。大人だから。でもすぐに確信に至る。『こいつら前の人から何が出るか聞いている・・・』

俺も昔はこういうこと結構やった。どうにか少しでもいい点数とろうと違う努力をした。はっきり言ってこざかしさにかけてはレベルが高い自信がある。そーやって生き抜いた時期がある。しかも長い。そんな俺にとって彼らの仕事は甘すぎる。見破れんわけがない。なんでろくに話も出来なかったやつが単語だけスラスラ出てくる?もーまさにシュグル・アラビー(直訳:アラブの仕事。うちの大家が良く使う。『仕事が雑』の意)です。欺きたくば最低でも1週間は計画を練れ!

そこで早速まず、紙に書いた3つの文より簡単な質問を用意。さらに単語も前の4つより簡単なものを4つ用意。この『簡単』ってのがミソですね。
生徒には前の人たちと同じものもやらせます。大体の人はできる。だって答えを用意できるんだから。でももし、それより明らかに簡単なこの新しい質問たちに答えられなかったら?そりゃーあんた、何が出るか聞いたっしょ!?というわけです。

賢いつもりでもまだまだヒナ鳥。いってせいぜい子ウサギです。目の前に見える罠を避けて喜んでいるそのおぼつかない足元をジャッカルは見逃しません。

また言い訳ですけど、別にいじめようと思ってやったんじゃないですよ。判断基準を見失って前の人との結果に不公平が起こらないようにしたかったんです。まさか自分たちの競争相手に試験で何が出るかを教えるとは予想できなかった俺のミスでもあると反省もしてます。始めから質問を何ケースか用意できてればよかったんだけど。面接時に突然ふられたんです、「これからTakuがあなたと英語で話します」って。「おい!!前もって言っとけよ!」って心の中では叫んださ。

まぁでもこの作戦。正直大成功。
特に新しい4つ単語の中で『動物(animal)』は効きました。これ出てこないのに出ないでしょ『選挙』が、普通は。ただ文章のほうは質問を変えなくても出来ない人は出来ないことが判明。

かわいいかわいい我が地区の生徒たち。来年はどんな手を使ってくるか今からもうゾクゾクです。

最後にこの語学のテスト。今更ながらなのだが、俺は結果なんぞどうでもいいと思う。英語なんて必要な人が大学に入ってからやればいい。この国の高校までの語学授業のレベルだって高くないことは知っている。もちろん、きちんと話せば『勉強をしていた』という一つの指標にはなるけれど、例えば、家に余裕がなくて学校後は毎日家の畑の手伝いをしている人は語学なんてやんないし、やらなくてもいいと思う。それよりもやっぱ人物ですよね。
それに問題なのは恐らく今のところ俺のいるホムス(都市の名前)でのみ面接中に語学テストを入れてしまっていること。この結果はホムスでの選考には役に立つ。けどそれが本部に送られて他の地域と比べられたら?他の地域は語学のレベルなんて申告されたままに送ってくるからホムスの生徒に不利になる可能性は高い。
だから本部には俺が語学試験をやったこと、そしてそんなものは選考時に当てにならないことを伝えなくてはいけない。絶対に。不公平にならないためには(楽しんだ分の)後始末もきちんとしないと。

面接中に『この人には是非奨学金を取ってほしい』と思う人が何人もいた。特に女性のレベルの高さに(変な意味じゃなくて)驚いた。俺が選考するんだったら女8割、男2割くらいになるとおもう。メインで話している内容はアラビア語だから分からないところが多いけれど、態度だったり、声の大きさだったり、語学も含めて明らかに女性の方が上であったと思う。

この国ではまだまだ特定職種以外で女性が仕事を持ちある程度の収入を得るのは難しいです。
同じ仕事を得るのでも男性の数倍努力を必要とするでしょう。そういう面では日本も厳しいと思うけれどシリアの方が数倍厳しいのは確か。まぁそもそも仕事ねーし、シリア。
そういう女性を取り巻く厳しい状況が彼女らの能力を高めているのかな?と思います。若い女性と話すと働きたい人ってたくさんいるんです。でも彼女らも知ってるんですわ、それが恐らく夢で終わってしまうことを。シリアを取り巻く男性優位の雰囲気はまだまだ厚い。家族だって娘には早くお嫁に行って欲しい。この雰囲気に少しも飲み込まれない女性なんてそうそう出てこれやしません。

奨学金、みんなにあげられれば良いのに・・・


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コメント

おう

コメントなぜ見れないかは不明。
投稿時にnahoがなんかしたろ?

今度書くと思うけど、現在対象村の選挙の手伝いで自分のいるホムス地区の16村全部をまわっています。そん時にこの面接に来てた生徒たちに会うのが結構楽しい。

12時間くらい面接してた時があったけどやってよかったなーと思う。

コメントが見れなくなった。。。

まあ、とにかく楽しんで仕事しているね、ということだ。

それにしてもまさかまっちゃんが奨学金の評価をするなんてね・・いい仕事してくださいね。

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